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少女を描く孤高の画家!バルテュスの歪んだ作品世界とは?

・少女を描くバルテュスとは?

バルテュスは少女を描く作家として有名な画家です。バルテュスは、思春期の少女に感じられる魅力を、完璧な美の象徴と考えていました。

バルテュスにとっての美とは、出来上がっ美ではなく「過程の状態」のことだとバルテュスは考えていました。だからこそ、成熟した女性ではなく、少女をモチーフとして様々な作品を描き続けたのです。

ただバルテュスは、少女をモチーフとして描いていながらも、決して穏やかな作品を残していたわけではありません。

バルテュスにとって少女は神聖な存在でありますが、その神聖な姿を表すために、天使的な少女を描いたり、かと思えば挑発的な大人になろうとしている少女の姿を描いたり、途中段階にいるからこそ様々な姿を描き続けたのです。

中にはエロティシズムを感じさせる裸体で表現されている作品も多く、官能的というよりも思春期の様々な少女の感情を映し出していました。少女に妖艶な姿を感じさせるというよりも、思春期という点に焦点をあてていたのでしょう。

多様な少女を描き続け、多面的な表現を持っていることと20世紀に具像画を描き続けた孤高の画家として、バルテュスは高く評価されました。当時の画家からも評価を受けています。

問題作となるほど無理なエロティシズムを描いたりと、過激的な作品も中には見かけられます。バルテュスは常に挑戦をし続けた画家でもあります。それが、今世になっても人々に愛され続ける理由でもあるのでしょう。

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