月刊雑誌「文藝春秋」の表紙画を長年担当してきたことでも知られている平松礼二は日本画を代表する画家です。
◇多くの賞を受賞した平松礼二
平松礼二は昭和16年に東京都中野区で生まれました。愛知県立旭丘高等学校を卒業後、愛知大学法経学部に入学しました。昭和35年に青龍社展に出品して、第32回の青龍社展に初入選し、奨励賞を受賞しています。その後、昭和41年までの6年間青龍社展に出品し続けました。その年から平松は個展を開いています。また、第1回中日大賞展大賞をはじめ、第10回山種美術館賞展で大賞を受賞するなど数々の賞を受賞しています。
◇色彩豊かに自然を描いた数々の作品
岩彩や墨などの多彩な技法で自然や街の景色を描く平松礼二のアトリエは軽井沢にあります。そのアトリエの庭にはたくさんの草花が植えられています。2ヶ月間アトリエにこもり、絵を描き続けることもあると言います。そこに自然を愛した作品が生まれるのもうかがえます。
平成18年に町立湯河原美術館に「平松礼二館」が併設され、たくさんの作品が展示されています。その館内にもアトリエが設けられ、定期的に一般公開もされています。敷地の庭の池には、平松礼二がモネ財団から贈られた「モネの睡蓮の株」を株分けされた貴重な睡蓮を見ることが出来ます。平松礼二の主な作品には、「路シリーズ、TOKYO 九月の雨 小学校等」「ジベルニーモネの池・風音」などがあります。現在平松礼二館がある町立湯河原美術館の名誉館長に就任し、今も最前線で活躍する日本画界の主軸となっています。