美術家

梅原龍三郎の作品世界!風景画を表現する作品群とその世界

梅原龍三郎は油彩画を中心として描かれている画家でした。ヨーロッパで勉強してきた油彩画に、桃山美術・琳派・南画といった伝統的美術を取り入れるやり方をしています。

梅原龍三郎はパリ留学アカデミー・ジュリアンに通い、ルノワールを訪問しました。帰国後昭和27年文化勲章授章を受賞、昭和32年日本芸術院会員となります。東京美術学校教授として絵画を教えるようになります。

・梅原龍三郎の作品世界

梅原龍三郎は風景画を主としており、豪快なタッチが魅力となっています。パリ留学を果たす前、19歳の頃に水彩画で「三十三間堂」を描いており、この頃から才能を開花。

「北京秋天」は満州国美術展の審査に招かれた際に北京を訪れ、その美しさに見せられたことがきっかけで制作されました。以来梅原龍三郎は毎年北京を訪れては、北京秋天の制作に挑むようになりました。

風景画で独自の表現を開くようになったのは35年のことで、それまでは大きく2つに分かれた描き方をしていました。

一つは山体を正面から水平に簡潔なフォルムでまとめられたもの、もう一つは自然の伸び広がる様を俯瞰的に捉えたもの。梅原の本領が発揮されるのは、自然の伸び広がる様を俯瞰的に捉えた描き方です。

「北京秋天」は梅原龍三郎がはじめて秋の空を表現の中心においた作品です。空間感情そのものをテーマとしたような作品で、他にほとんど例のない作品です。だからこそ人々の記憶の中に残る代表作となったのでしょう。

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