美術家

籔内佐斗司のあたたかな作品の世界

現在も活躍中の籔内佐斗司は、奈良県の公式マスコットキャラクター「せんとくん」で有名な彫刻家です。

◇過去の経験を活かし生まれる作品

籔内佐斗司は昭和28年に大阪で生まれ、東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業、同大学院美術研究科を修了しました。その後、約6年間東京藝術大学の保存修復技術研究室の助手を務めることになります。助手として得た経験を活かし、技術を駆使して仕上げた作品には暖かくもどこか穏やかな印象を与えます。

籔内佐斗司の作品は個人作品ではなく、数人のスタッフとの共同作業としていることが特徴です。そのおかげで、ひとつの作品を複数作成することができ、現代の需要にマッチしていると言えます。

◇奇想天外な薮内佐斗司の世界

日本人の大切にしてきた心を作品にしてきた薮内佐斗司は、別の視点から見ると奇想天外な世界を作ってきた芸術家です。木彫以外にブロンズの作品も多く、寺や病院、美術館等の様々な場所で活動を広げています。昭和54年の初個展を皮切りに、美術館や文化会館などで個展や展示会の活動が盛んに行われました。

受賞も多く、第5回天展彫刻部門で大賞を受賞しています。他には、第11回神戸須磨離宮公園現代彫刻展招待出品において、兵庫県立近代美術館賞と神戸市緑化芸術賞を受賞しました。

また、平城遷都1300年祭の公式マスコットキャラクター(せんとくん)を発表し、そのユニークな風貌に「せんとくん」と「奈良県」を印象付けたのは記憶に新しいところです。他に、「平成伎楽団」を結成し、各地で舞踊を披露して人気を博しています。

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